アメリカン・コッカー・スパニエル

どんな犬?

アメリカン・コッカー・スパニエルは丸くて大きな瞳と、ぽってりとした口元、大きく垂れた耳が特徴で可愛らしい顔立ちの犬種です。少しウェーブのかかった美しく豊かな被毛に全身が覆われていて、その立ち姿や振る舞いは優雅な印象です。見た目はおっとりしていますが、もともとは水猟犬として活躍していたため、意外と身体つきはしっかりしていて充分な体力を持っています。ディズニー映画の“わんわん物語”の主人公レディがこの犬種であったことで、アメリカン・コッカー・スパニエルはさらに有名になり人気が高まりました。

原産国

アメリカ合衆国

サイズ

中型犬。JKCの基準では、理想的な体高は牡で38.1cm、牝で35.6cmであるとされています。これより1.25cm上下してもよいですが、牡で39.4cm、牝で36.8cmを上回る場合、失格となります。牡で36.8cm、牝で34.3cmを下回る場合はペナルティが課されます。

体重

JKCでは、体重の基準は定められておらず、体高のみ基準があります。

値段

アメリカン・コッカー・スパニエルの値段は一般的に15~25万円前後が多いです。サイズや毛色、模様、性別、血統などで金額は変わります。チャンピオン犬の血筋などの場合は40万円を超えることが多いです。さらに、ブリーダーサイトでは60~80万円で販売されている子もいました。

毛色

JKCの基準では、ブラック・バラエティー、ブラック以外の単色(アスコブ・バラエティー)、パーティ・カラー・バラエティーの3種類が認められています。 以下がそれぞれの基準です。 ? ブラック・バラエティー ブラックの単色、タン・ポイントのあるブラックを含む。ブラックはジェット・ブラック(純黒)でなければならない。被毛のブラウン及びレバーの色調は望ましくない。胸及び喉にみられる少量のホワイトは許容される。他の部分でのホワイトは失格となる。 ? ブラック以外の単色(アスコブ・バラエティー)(Any Solid Colour Other than Black(ASCOB)) ブラック以外の単色であり、明るいクリームからダークなレッドまである。ブラウン及びタン・ポイントのあるブラウンも含む。色は一様でなくてはならないが、飾り毛の明るい色調は許容される。胸及び喉にみられる少量のホワイトは許容される。他の部分のホワイトは失格となる。 ? パーティ・カラー・バラエティー 2色以上の明確にはっきりと区別できる単色で、そのうち一色はホワイトでなくてはならない。ブラック&ホワイト、レッド&ホワイト(レッドは明るいクリームからダークなレッドまでの色調)、ブラウン&ホワイト及びローン。それぞれの色のタン・ポイントを含む。タン・マーキングはブラックやアスコブ・バラエティのタン・ポイントと同じ位置にあることが望ましい。ローンはパーティ・カラーに分類されるが、通常どのようなローン・パターンでもよい。基本色が90%以上を占めるものは失格となる。 ※タン・ポイントについて タンの色は明るいクリームからダークなレッドまでであり、基本色の10%以下でなければならないとされています。これを上回るタン・マーキングは失格となります。ブラック又はアスコブのタン・ポイントの場合、以下の部分になければならないとされています。 1)両目の上の明確なタン・スポット 2)マズル及び頬の両側 3)両耳の裏側 4)足及び脚 5)尾の裏側 6)胸部:あってもなくてもよい。 タン・マーキングは、明瞭でないものや、わずかしか見られないものはペナルティとなります。マズルの両側のタンが上方へ伸び、つながるものはペナルティとなります。ブラック及びアスコブでタン・マーキングが定められた場所にない場合と、定められた場所以外にある場合は失格となります。

特徴

アメリカン・コッカー・スパニエルは好奇心旺盛で明るく人懐っこい性格です。とても穏やかで温厚なので、初対面の人や犬、環境にも適応しやすく、家庭犬として理想的と言われています。知性も理解力も高く、人を喜ばせるのが好きなのでとてもしつけがしやすいです。

性格の特徴

聡明で飼い主にとても従順で、人にも犬にも優しく友好的です。とても活発で有能、働き者です。そのため、昔は狩猟犬として、現代では盲導犬や聴導犬として活躍しています。愛情深く飼い主や家族と一緒にいたがるので、孤独は苦手です。人懐っこい性格のため、番犬には向いていないと言われています。理解力が高いのでしつけもしやすく、ほかのペットや子どもにも友好的なので、多頭飼いやファミリー層などにもおすすめの犬種です。

なりやすい病気・症状

外耳炎

アメリカン・コッカー・スパニエルのような耳が垂れている犬種は耳の中が蒸れやすいです。そのため外耳道の通気性が悪く細菌が増殖しやすいため外耳炎を発症しやすいと言われています。外耳炎とは、耳の外耳道や耳介部分に起こる炎症です。耳をかゆがる、耳介の赤み、真っ黒な耳垢や悪臭などが特徴です。主な原因は、草の種子などの外的な刺激、耳ダニ、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、免疫力の低下、腫瘍などが挙げられます。重症化すると、中耳や内耳にも炎症が及ぶ可能性があります。初期段階では耳の洗浄と点耳薬、抗菌薬投与などで治療しますが、重症の場合は時に手術が必要です。外耳炎になっている場合、犬が耳や頭を振る、床にこすり付ける、耳をかゆがって掻く、耳を触られるのを嫌がって逃げる、などの行動を起こすことがあります。こまめに愛犬の状態をチェックしてあげて、何か異常が見られたら動物病院へ連れて行きましょう。

緑内障

アメリカン・コッカー・スパニエルは緑内障の好発犬種(一部の病気になりやすい犬種)と言われています。緑内障とは、眼圧が高くなることで目の奥にある視神経に障害が生じる病気です。短期間で失明に至ることが多いとされています。 症状は、目の充血、瞳孔が開く、目をこする、痛そうに目をしょぼつかせる(目を開けない)、目が飛び出たように大きく見える(牛眼)、まぶたの痙攣、視覚障害によるふらつきや物にぶつかる、などがあります。犬の緑内障の原因としては大きく分けて遺伝性と加齢による発症が多いとされています。緑内障の有効な予防法は今のところはありません。そのため、普段から目の状態をチェックして、定期的に目の検査に行くことで早期発見を心がけることが重要です。

白内障

どの犬種も老犬になると白内障にかかる確率が高くなりますが、アメリカン・コッカー・スパニエルは特に遺伝的に白内障にかかりやすい犬種だと言われています。白内障とは、水晶体が白く濁ってしまう病気です。水晶体が濁ることで視力が低下し、進行すると失明するおそれもあります。症状としては目の白濁、視力の低下とそれに伴うふらつきや物にぶつかる、などがあります。白内障の治療法には、内科的治療もしくは外科的治療があります。 内科的治療は、点眼や内服薬などを使いますが、あくまで進行を遅らせる目的で白内障を治すことはできません。もう一つの外科的治療は、病気の原因となる水晶体を取り除き、代わりに人工レンズを装着するものです。こちらは完治が望める一方で、価格が高く、医師に高度な技術が求められるなどのリスクもあります。 予防としては、長い被毛が目を傷つけないように目の周りの毛を短くカットすること、目ヤニや涙をこまめに拭いて目の周りを清潔に保つことを心がけて目のケアを日頃からしっかり行いましょう。

飼っている・飼っていた有名人

モデル・アイドル・タレント

壇蜜、はしのえみ、吉川ひなの、山口達也

俳優・役者

宝田明

スポーツ選手・格闘家

ライオネス飛鳥(元女子プロレスラー)

お笑い芸人

清水よし子

歌手・アーティスト・海外セレブ

苅谷なつみ(バイオリニスト)

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