パテラとは膝のお皿の骨（膝蓋骨）が正常な位置からずれてしまったり、外れてしまったりする病気です。小型犬はパテラになりやすい傾向があります。症状が軽い場合は、内服薬やサプリメントの服用、運動の制限、体重制限などを行います。痛みが強い、歩行困難など症状が重い場合は外科的治療である手術が必要となる場合もあります。 予防としては、膝関節への負担を減らすために太りすぎないように体重・体型管理を行い、すでに肥満になっている場合はダイエットをしましょう。足腰への負担を減らすため、犬が滑ってしまうフローリングは極力さけて絨毯やマットを敷く、犬用のフローリングに変える、過度なジャンプや階段の上り下りを避ける、なども効果的です。

ヨークシャー・テリアは、先天的に門脈シャントになりやすい犬種と言われています。通常では腸で吸収されたアンモニアは、腸と肝臓をつないでいる“門脈”という血管を通って肝臓に送られて無毒化され、尿になって排出されます。しかし、門脈と全身の静脈の間をつなぐ余分な血管（シャント）があると、毒素が肝臓を通らずに全身の血管をめぐるようになってしまいます。また肝臓に十分に栄養が行き渡らなくなるため、肝機能障害を起こします。先天性で起こる場合と、肝炎や肝硬変などが原因で発生する後天性があります。初期症状では、（子犬の場合）成長が遅い、食欲不振、下痢や嘔吐が続く、などがあります。悪化すると、ヨダレやふらつき、徘徊や旋回行動、けいれん発作などが起こります。普段から様子 をよく観察して、早期発見・早期治療に努めましょう。