Case症例

4歳フレンチブルドッグ:腰椎ヘルニアからの下半身麻痺、排尿障害

来院動機

約半年前にヘルニアを発症。動物病院にて薬、サプリメント、痛み止めで良くなって安心していたが、また再発してしまってそこから前回よりひどいヘルニアになってしまい下半身麻痺に。 MRIを大きな動物病院で1回撮影したが原因が分からず。 また別の県外の大きな有名な動物病院でもMRI、CT、レントゲンも何度も撮影したが、最終的には原因不明と言われ、今通わせていただいている動物病院で馬尾神経が影響しているのではないかと診断を受けた。 治療を続けているものの、回復の兆しが見えないので私も精神的にかなり参ってしまって。。。 そんな話を職場の先輩に話したところ、こちらで犬のカイロプラクティックをやっていると聞いて、藁をもすがる気持ち、というか、もう諦め半分でこちらに来院された。

実際の問診票より

症状はいつごろから起こりましたか?

1度目のヘルニアが発症したのは2017年の4/25日で、2回目に発症したのは10/16日。 1度目の時は足の麻痺だけだったが、2度目のヘルニアは足の麻痺と、うんちやおしっこの排せつのコントロールが自分でできなくなり、常に垂れ流しのような状態。

原因として何か思い当たることはありますか?

特にありません。 4/25日の時は耳を拭いている時にグギッと捻ったように思いました。 10/16日の再発の時の原因は特に思い当たりません。 前回のヘルニアが出た以降はとても注意していて、屋内では階段もなく、ソファやベッドにも上がらせていません。 なぜこうなったのか・・・

プロセスと結果

初回施術

背骨のチェックをしてみると、頸椎1番、腰椎1・3番、仙骨に歪みを確認。 腰椎はどのような反応になるか分からないため、あえて動かさず、施術は軽めからスタート。 脊椎の調整をメインに行った。 足の反応はないものの、身体の硬さはずいぶん取れた。 話しかけても反応がなく、下半身は力が入らず、筋肉も完全に弱化。 元気がない様子で、眼にも元気がない様子だった。 治るまでに時間がかかることを伝え、初回は終了。

2回目施術(初回施術より6日後)

前回施術後 「目がとろ〜んとしていて、いかにも眠そうだなーというあまり見たことのない感じでした。家に帰り着いたとたんにすぐ寝てしまってビックリしました」とのことでした。 今回は背骨のズレ具合などが安定していたため、四肢(前足、後足)の調整を開始。 後肢はすごく冷たく、肉球の間を覗くと色が白く、明らかな血流不良が見て取れたため自宅でできるマッサージやメンテナンス方法を毎日行っていただくよう指導した。

3回目施術(2回目施術より3日後)

毎日欠かさず2時間自宅でのマッサージを行った成果が出て、足の温度がすこし高くなっていた。 初回は一切立てなかったが、身体を支えながら立たせると、少しだけ踏ん張れるようになってきた。 今回も骨格の矯正と骨盤、後肢の筋肉の調整を行い、自宅でできるセルフケアをもう一つ伝えて3回目を終了。

4回目施術(3回目施術より7日後)

足に少しだけ力が入るようになった様子。飼い主の方から「一度だけなんですけど、支えがなくて自力で立ち上がったんですよ!」と興奮気味の言葉をいただいた。 今回も骨盤周りを重点的に調整。特に右側腸骨の硬さを深めに施術して様子を見ることにした。

5回目施術(4回目施術より7日後)

自宅でマッサージをして血行が良くなると足にもピクピクと反応が出るようになり、一度も動かなかった神経や止まっていた血流が流れ始めたことを飼い主さんと一緒に再確認。 今回も骨格の矯正を骨盤、後肢の筋肉の調整を行った。 足のピクピクに加え、排泄のコントロールが徐々にできるようになってきている様だった。

6回目施術(5回目施術より7日後)

少しづつだが、確実に良くなってきた。 足に触れると、足を蹴り返してくる力が強くなってきていて、寝ていても自力で立ち上がろうともぞもぞ動いたりする様になった。 「今までは膀胱を押しておしっこを出していたけど、最近はおしっこが自力でできる回数が増えて何度もおむつを替えることが多くなってきました。少しずつですが、効果が実感できてとても嬉しいです!」と喜びの言葉をいただいた。

10回目施術(6回目施術より1ヵ月後)

少しずつ良くなっており、力が入るようになったもののいまだに立ち上がることができない。 ここまで良くなって来たから飼い主の方からも「確実に良くはなっているんだけど、後ちょっとがねー。もうこれが限界かもしれないね」 「もう一緒に散歩とかするのは難しいかな・・・」 実は私も進展しないことにすこし焦り感じていました。 奇跡って起きるんですね。 この日の予約は犬続きで、次の予約とワンちゃんと目があったら急に自力でガバっと立ち上がりました! 今まではずーーーーーっと家の中で寝たきりだったので、外からの刺激がなかったからか、歩かないこと、立たないことを辞めていたのかもしれません。 この感動は文章だけでは伝えにくいのですが、動物病院からも見放された治らない、原因不明と言われた下半身麻痺が自力で立つまで回復した瞬間でした。 それからというもの、徐々に歩ける様になり、飼い主さんの毎日のセルフケアが実を結んだ瞬間でした。(泣)

現在(10回目施術より21日後)

歩くことは問題なくできるぐらいに回復。 一緒に旅行に行ったり、毎日散歩したり、ワンちゃんとの幸せな時間を過ごしている。 一見知らない人から見ると、昔下半身麻痺していた犬とは思えない回復ぶり。 現在は身体が悪くないかチェックとメンテナンスを兼ねて、一ヶ月に一度メンテナンスと定期チェックをしにきている。

担当者コメント

本当に少しづつ良くなっていきましたが、今回こうして奇跡の改善が起きたのは、飼い主さんのワンちゃんへの愛の他ありません。 毎日2時間のセルフケア、その他の治療機器なども併用し、寝たきりから自力で立って歩けるまでに回復しました。 動物病院の先生からも「どうして歩けるようになったんですか!?」「不思議で仕方ない」と何度も聞かれたそうです。 飼い主さんからの愛犬への気持ちが実った臨床だと思います。 本当に良かったーーーーー(泣)(泣)(泣)

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